その言い方が人を怒らせる-ことばの危機管理術
その言い方が人を怒らせる―ことばの危機管理術 (ちくま新書)
- 作者: 加藤重広
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/11
- メディア: 新書
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この本を本屋でふと目にして、「自分は怒らせてないだろうか」と思ったところから興味を持ち、読んでみた。
読んでみると、「あぁ、自分もこういう言い方しているときがあるなぁ‥」とドキッとするところがある。
なるほど、と思った記述がいくつかあるので、引用してみる。
‥‥誰かのもとを訪ねるという行動は自分の意志で実現可能だが、受験した大学に合格することや選挙に当選することは自分の意志だけで実現させられるものではない。自分の意志でコントロールできることならば約束や契約と解釈できるが、自分の意志だけではコントロールできなければ「(努力)目標」に相当すると解釈する必要がある。‥‥
本文中で出てくる例文だが「明日10時に伺います」、「来年A大学に合格します」、「次の県議選では必ず当選します」という文を例にとって上記のようなことを言っている。あと天気予報なんかも、人間がコントロールできない自然現象だから‥ということも言っている。
‥‥空気が読めることと、読んだ空気に従うことは、別のことである。空気を読んだら、その通りに行動しなければならないわけではない。わかっていて従わないのなら、「空気が読めない」ということにはならない。‥‥
確かに、両者を混同したまま「空気を読めよ」と言っているケースはそれなりにありそう。